国際政治の理論について分かりやすく解説して勉強!おすすめの本も

みなさん、こんにちは。国際政治学修士の華山です。

今回は大学生や大学院で国際政治を勉強使用しようとしている方に、覚えないと避けては通れない国際政治理論のお話をしたいと思います。

このまとめを試験勉強などに役立てていただけると幸いです。
なお、この講義では大学院入試、大学の学部生の一般教養レベルの授業14回分を3分で理解できるように目標にしています。

リアリズム

リアリズムとは

最初に国際政治の起源はリアリズムです。簡単に言うと、リアリズムつまり現実主義では国家は力を行使して自ら欲しいものを手に入れるという考えです。

そして、みなさんが今住んでいる国は警察や政府があって、きちんとした制度がありますが国家が存在する世界には政府がありません。無政府つまりアナーキーと言う考え方に基づいています。

リアリズムの起源

リアリズムは紀元前から存在し、アテネとスパルタが戦争した理由もアテネが力の拡大したことによって、スパルタが恐怖を感じて戦争を引き起こしました。

カー「危機の20年」

そして、20世紀に入りリアリズムはさらに発展し、古典的リアリズムとなります。覚えて欲しい人物は2人です。「危機の20年」を書いたカーという人物は、国際連盟を批判して国益のために国家同士は調和しないと言いました。

モーゲンソー「国際政治」

そしてもう1人、「国際政治」を書いたモーゲンソーは、国家は人間と同じように自己中に他者を圧倒したい感情があると説きました。

構造的リアリズム

その後、構造的リアリズムと発展します。古典的リアリズムが人間の権力欲に基づいていたのに対して、構造的リアリズムでは無政府状態や力の不均衡から安全を保証するために自助をするという考えです。

そして、構造的リアリズムの中でも防御的リアリズムと攻撃的リアリズムの2つに分かれます。

防御的リアリズム

防御的リアリズムとは自国にあった適度な力を確保すべきで、それ以上の過度な力の追求はやめるべきとします。代表的な論者はネオリアリズムのウォルツです。世界は国家の国の力が等しい時、勢力均衡であるとき世界は安定するとします。

無政府状態でも国家同士は勢力均衡を目指して共倒れしないように模範を共有すると説きます。例えば冷戦後のソ連とアメリカです。

攻撃的リアリズム

一方で攻撃的リアリズムとは、国家はパワーの最大化を目指すという考えです。代表的論者は「大国政治の悲劇」を書いたミアシャイマーです。ようするに、国家が生き残るための最善策は世界で1番の最強国、覇権国になることだと言います。たとえば、中国の軍備増強などですね。

国際社会は無政府状態で国家は力を求める。

防御的リアリズムは自助のために、攻撃的リアリズムでは覇権国となるため力を獲得する。

リベラリズム

リベラリズムとは

一方でリベラリズムという考え方もあります。簡単に言えばウィルソンなどが唱えた国際連盟など、国家同士は協力が可能だという考えです。古来ではカントが国際貿易が発達すれば戦争がなくなり、民主主義が広がれば市民が戦争のコストを背負うので戦争を避ける統治体制ができると言いました。

このようにリベラリズムにはいくつか種類があるのですが、よく挙げられるものをご紹介します。

コヘインとナイ:「力と相互依存」商業的リベラリズム

まず、商業的リベラリズムです。よく挙げられるものは経済的相互依存です。要するに、貿易など国家同士の交流があって経済が活発であれば、戦争を起こすことの方がデメリットが大きいので戦争は起こらず平和であるという考えです。

ネオリベラリズムでは「力と相互依存」を書いたコヘインとナイが有名です。相手との相互依存が切れることによって違いが被る被害を脆弱性、相互依存がもたらすお互いのインパクトの大きさを脆弱性と言いました。

ラセット:デモクラティックピース論

そして、民主主義国家同士は戦争を起こさないというカントの考えを進展させたのがラセットのデモクラティックピース論です。ラセットは民主主義国家同士が戦争を放棄するのではなく、仮に紛争が起こっても話し合いなど平和的解決を望むと説きました。

クラズナーのレジーム論

そして、国際協力ではある政策分野で国家間でルールを設ければ、各国がそれに従い国際レジームが形成されるというクラズナーの国際レジーム論があります。この国際レジームは原則、規範、ルール、政策決定手続の4レベルから成り立ちます。

 

経済交流によって戦争は起こらなくなり、民主主義国家同士は戦争しにくい

従属論や世界システム論

リアリズム、リベラリズムが発展する一方で発展してきた理論もありました。先進国が途上国を搾取していると従属理論を唱えたフランクや、準中心、周辺で世界は成り立っているというウォーラースティンの世界システム論です。

コンストラクティビズム

他に発展したのはコンストラクティビズムという考え方です。リアリズムやリベラリズムでは冷戦の終結は説明できませんでした。そこで生まれたのがコンストラクティビズムでした。

要は、人間が生活していく上で文化や制度は避けて通れません。そこで培ったアイデンティティや模範、価値観というものに行為者のアクターは影響を受けるということです。

たとえば、冷戦終了に至ったゴルバチョフ自身が始めた新思考外交です。リアリズムの物質的要因ではなく、観念的な要因に着目するのがコンストラクティビズムです。

簡単に言うと、指導者やリーダーの価値観などに着目した考え方です。

まとめ

これでざっと、大学の一般教養で学ぶ国際政治の重要なポイントは抑えました。ポイントをピックアップしたので、分厚い本に比べると情報量は落ちます。サッと勉強したい方や要点だけ抑えたいときに使っていただければと思います。

一応、私が院試にも使ったおすすめの本を2冊ご紹介します。

この国際政治理論はとても詳しくて、1冊できれば国際政治の考え方はマスターできたと言えます。

難しいのは嫌だと思っている人は、ボクの先生も書いている「国際政治をつかむ」がおすすめです。かなり平易な文章ですが内容は少し薄いです。

あとは、藤原帰一さんの国際政治も有名ですね。放送大学の教科書です。

 

みなさんも参考にしてみてください。