米中戦争前夜の書評!アメリカと中国は戦争可能性と問題や関係を解説

みなさん、こんにちは。国際政治学修士の華山です。テレビをつければさまざまなニュースが流れていますよね。地域のニュースもありますが、国際社会ではもっと大きなニュースがあります。

特にアメリカと中国のニュースは毎日報道されています。そこで今回は米中を理解する上でぴったりな「米中戦争前夜」という本についてと米中についてご紹介します。

米中戦争前夜とは

さて、米中戦争前夜とは日本人が書いた本ではなく、アメリカ人のグレアム・アリソンという人物が書いた本です。ハーバード大学ケネディスクール初代院長、レーガンからオバマ政権の国防長官を勤めて国際政治にかなり詳しいキャリアを持った人です。

2017年11月に日本でもこの本が出版されて大学教授など専門性の高い人物を中心に大変話題を集めた本です。やはり、タイトルにもある通りアメリカと中国の関係性というのは世界の重要な懸念事項ですから誰もが気になるわけです。ひょっとしたら最悪第三次世界大戦に発展しますからね。

そもそも、アメリカと中国はなぜ対立するのか

でも、なぜ中国とアメリカが戦争をする可能性があるのでしょうか。全くわからないという人のために簡単に解説です。ものすごく簡単に乱暴にいえば、考え方が違うからです。アメリカは民主主義国家である一方で中国は一党独裁体制という政治体制も違います。

さらに2国の経済力は、GDP1位と2位を占めています。特に中国は最近急成長を遂げていてアメリカからすると追い抜かれそうで恐怖なのです。それに加えて中国は経済発展で得た資本を軍事力につぎ込んで、どんどん軍隊を強化させています。アメリカはいてもたってもいられません。

たとえば、路上で近くにいる人が拳銃を持って防護服も着用始めたとなれば誰だって身構えますよね。そんな感じでピリついているのが米中の関係です。

米中戦争前夜の書評

それでは早速、本の中身です。この本は過去の歴史に基づいて米中の関係について論じます。

歴史上の戦争はパターンがある

歴史上を見ると、今まで「覇権国」と呼ばれる世界1位の国と「新興国」と呼ばれる急成長して軍備も増大してきた国が衝突したことは何度もありました。もちろん、衝突を避けられらケースもあります。

たとえば、古代だと都市国家アテネと軍事国家スパルタが衝突してペロポネソス戦争を起こしました。最近だと第一次世界大戦はイギリスとドイツの対立が絡んでいます。一方で20世紀初めには、覇権国だったイギリスと新興国アメリカの間では衝突が起こらず戦争が起こらなかったのです。

新興国と覇権国が対立に陥ることを「トゥキディデスの罠」と言いますが、このように
戦争が起こった場合と起こらなかった場合を紹介しているのが本書です。

米中戦争のシナリオ

そして、過去の事例と合わせながら米中両国の特色や中国は何を考えているのか解説して、アリソンが考える戦争が起こりうるシナリオを解説しています。

アリソンは5つほどシナリオを紹介していますが、個人的には台湾の独立と北朝鮮の崩壊が米中戦争を誘発するだろうという見方は非常に現実味があるなと感じました。

特に北朝鮮は核を持った国ですので、これはアメリカ、中国にとっても脅威です。ただ、一方で朝鮮半島が統一すると中国の国境側に米軍が駐留する可能性があります。そこで、中国はまた何か仕掛けてくることでしょう。些細なことが戦争に繋がります。

戦争は回避できるか

そして、最後の方に米中が戦争を回避するための方法が提示されています。全部で12のヒントがあるので、我々が米中情勢を理解する上で役立ちます。しかし、頭で分かってもなかなか実行できないのが世界情勢です。

ここでも私が個人的に気になるのは経済的相互依存と国内情勢です。経済が緊密だと、戦争を起こす方が被害が大きいので起こりにくくなります。たとえば、中国製品は価格は安いのに品質もよくてこれが使えなくなると世界中で不利益を被ります。WINーWINな関係が大切です。

 

そして、中国は少子高齢化や経済成長の衰退などまだこれから先に起こるだろうという国内問題を抱えています。これはアメリカも一緒ですね。そうした時に米中のどちらかが妥協をして折り合いをつけるというシナリオもあり得ます。

いずれにせよ、この本一冊を通して読むと米中の戦略や近未来がよくわかります。

まとめ

今回は米中戦争前夜という本と米中についてご紹介しました。かなり難しい内容なのですが、本自体は読みやすい口調で書かれているため、難しくありません。ぜひ、この記事を参考にして読んでみてはいかがでしょうか。